【2月9日 AFP】(一部更新)財務省が9日発表した国際収支速報で、2008年通年の日本の経常収支は、海外市場の需要減による輸出の落ち込みが影響し、黒字額が前年比34.3%減の16兆2803億円となった。減少は3年ぶりで、統計が始まった1986年以降、最大の減少幅。

 経常黒字は08年12月のみで、前年同期比92.1%減の1254億円と大幅に減少した。経常収支は、モノやサービスの取引、投資などの状況を示す。

 貿易収支は、輸出が前年比3.0%減だった一方で、輸入は8.8%増加し、黒字額は前年比67.3%減の4兆338億円だった。

 輸出の落ち込みは製造業を直撃している。内閣府が同日発表した08年12月の機械受注統計は、設備投資の指標となる「船舶・電力を除く民需」(季節調整値)が3か月連続の減少となる前月比1.7%減で、10-12月期では16.7%減だった。(c)AFP