【1月30日 AFP】30日発表された経済統計で、世界的な景気後退の影響で日本製品への需要が急減し、日本経済が過去30年で最悪のスピードで縮小していることが明らかになった。

 経済産業省が発表した2008年12月の鉱工業生産指数は、輸出の低迷から工場の操業停止が相次いだことを受けて、前月比9.6%低下し、過去最大の下げ幅を記録した。

 総務省発表による08年12月の1世帯当たり消費支出(2人以上世帯)は、前年同月比4.6%減と大きく落ち込み、消費者の倹約姿勢を反映。消費者物価指数も、前年同月比0.2%上昇と11月の1.0%から大きく縮小した。

 また08年12月の完全失業率は、企業が相次いで減益となったことを受けて人員削減が拡大し、11月の3.9%から4.4%に増加。06年1月以来約3年ぶりの水準近くまで悪化した。

 与謝野馨(Kaoru Yosano)経済財政担当相は、景気底入れの時期については「予想が不可能だ」と指摘。鉱工業生産について「非常に心配だ。これほど鋭角的な落ち込みは過去経験したことがない。今後も続く可能性がある」と懸念を表明した。(c)AFP