【1月14日 AFP】自動車販売が世界的に低迷しているにもかかわらず、高級車の売れ行きは好調だ。もしあなたなが、車に100万ドル(約9000万円)使ってもよいというのなら、世界でわずか75台しかない独メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)の「マクラーレンSLRスターリング・モス(SLR McLaren Stirling Moss)」を手にできる「幸せな人びと」の1人になれるかもしれない。

 ただし、米ミシガン(Michigan)州デトロイト(Detroit)で開催中の北米国際自動車ショー(North American International Auto Show)に出展しているメルセデス・ベンツの広報担当者は、6月から販売が開始されるこの新型SLRは、30万ドル(約2700万円)で販売された旧型SLRの所有者たちのためだけに確保されることになるだろうと語っている。つまり、新興の富裕層や宝くじの当選者などにはこの車を手に入れることは難しいということだ。

 米国を始めとして世界中の自動車市場が低迷しているにもかかわらず、英ベントレー(Bentley)や伊マセラッティ(Maserati)、同ランボルギーニ(Lamborghini)、英ジャガー(Jaguar)、独マイバッハ(Maybach)、英ロールス・ロイス(Rolls Royce)などの高級車の販売は堅調で、特に、東欧などの新興市場での売り上げは前年比8-50%増となっている。

 ジャガーのマーケティング責任者によると、同社は2008年、3-6万ドル(約270-540万円)の価格帯の車を6万5000台販売したという。これは前年比8%増の数字だという。(c)AFP/Paola Messana