【1月11日 AFP】ロシアがウクライナ経由の欧州向け天然ガス供給を停止した問題で、ロシアとウクライナが監視団の派遣をめぐる合意文書に署名した。早ければ11日にも欧州向けガス供給が再開される。

 欧州連合(EU)議長国チェコのミレク・トポラーネク(Mirek Topolanek)首相は10日、モスクワ(Moscow)でロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相と、その後ウクライナの首都キエフ(Kiev)でユリヤ・ティモシェンコ(Yulia Tymoshenko)首相と相次いで会談、署名にこぎつけた。

 文書の詳細は明らかにされていないが、プーチン首相によると監視団にはEUとウクライナの政府高官やエネルギー企業関係者らとともに、ロシアの政府系天然ガス企業ガスプロム(Gazprom)の代表と同国産業エネルギー省高官が含まれる。

■ウクライナ国内向けの交渉は不調

 一方ウクライナ向けガス供給について、ロシア・モスクワ(Moscow)で3日間にわたり行われていたガスプロムとウクライナの国営天然ガス企業ナフトガス(Naftogaz)の交渉は不調に終わった。

 交渉を終え帰国したナフトガスのオレク・ドゥビナ(Oleg Dubina)社長が10日、記者団に対し「交渉で得るものはなかった」と語った。(c)AFP