【1月4日 AFP】ロシアがウクライナへのガス供給を1日に停止した問題で、ウクライナ政府は3日、ウクライナを経由した欧州連合(EU)加盟国向けのガス供給が今後10日以内に「重大な技術的問題」に直面する可能性があると警告した。

 一部のEU加盟国はすでにウクライナ経由の供給が最大10%減ったと報告している。ロシアはEU加盟国向けのガスを盗んでいるとしてウクライナを非難する一方、ウクライナはロシアがEU加盟国向けの供給を減らしていると主張している。

 ウクライナのエネルギー政策を担当するBogdan Sokolovsky氏は、「ロシアがEU加盟国向けのガス供給を増やさなければ、それらのガス供給を受けている国は今後10日前後に重大な技術的問題に直面するおそれがある」と述べた。

 同氏はロシアがウクライナへのガス供給を停止したことによるパイプライン内部の圧力低下により、ウクライナを経由したガス供給がいずれかの時点で停止する可能性があるが、それはウクライナの落ち度ではないと述べた。

 一方、ロシア政府系の天然ガス独占企業ガスプロム(Gazprom)のアレクサンドル・メドベージェフ(Alexander Medvedev)副社長は、欧州向けのガスを1日あたり3500万立方メートル抜き取り盗んでいるとしてウクライナを非難した。(c)AFP