【12月10日 AFP】米証券大手メリルリンチ(Merrill Lynch)は8日、今年のボーナスとして1000万ドル(約9億3000万円)を会社側に求めていた同社のジョン・セイン(John Thain)最高経営責任者(CEO)が、ボーナス要求を取り下げたと発表した。

 メリルリンチの声明によると、セインCEOは8日、ほか4人の重役とともに取締役会で「2008年のボーナスは受け取らない」とし、「現在の経済・市場の状況を考えれば」それが正しい選択だと語ったという。

 米ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street JournalWSJ)紙の9日の報道によると、同社の役員報酬を決める委員会が、セインCEOへの多額のボーナス支払いに難色を示していたという。

 報道によると、セイン氏の年俸は75万ドル(約7000万円)。また、07年12月にメリルリンチのCEOに就任した際、複数年で5000万ドル(約46億円)から1億2000万ドル(約110億円)相当の包括賃金契約を結ぶとともに1500万ドル(約14億円)の契約金を受け取ったという。(c)AFP