口紅 焼酎 コンドーム、不景気で売り上げアップ 韓国
このニュースをシェア
【11月26日 AFP】韓国でも景気減速が進む中、女性は顔を華やかに見せるため口紅の使用が増え、男性は安酒とセックスを心のよりどころとしているという。
韓国の小売店は、経済が弱まる中で家電、衣類、家庭用品などの転換に苦戦しているが、昔から景気悪化の影響を受けない商品がある。
■コンドーム
同国のコンビニ・チェーン店「GS25」によると、全国3300店舗で8月上旬から11月中旬にかけてのコンドームの売上げが、前年比19.3%増だったという。同社の広報担当者はAFPに対し、「一部の専門家は、経済的苦境によるストレスに耐え、不安を払しょくするために、人々は快楽を求めていると指摘しており、これがコンドームの売上げ増加の背景にあると考える」と述べた。
経済が回復するまで、子作りを延期しているとの見方もある。
■口紅
一方、化粧品会社によると、口紅の売上げが好調だという。女性にとって、不景気の際に自分を美しく見せる最も安価な方法であるためだとみられている。
LGハウスホールド&ヘルスケア(LG Household&Health Care)は、10月の口紅の売上げが前年比15%増だったと報告している。「景気の落ち込みが大きくなればなるほど、女性は色鮮やかな商品を求めるが、口紅はその中でも比較的手が出しやすい」と見ている。
アモーレパシフィック(Amore Pacific)は、今年1-9月の口紅の売上げは44%増で、口紅の売上げ増は、メークの流行の変化も反映されているのではないかとの見方を示している。
■焼酎
韓国の焼酎「ソジュ」が、景気が悪いときに最も強みを見せる商品かもしれない。
証券会社「Good Morning Shinhan Securities」のアナリストYoo Jin氏は、「苦しい時期に、韓国人はウイスキーやビールをあきらめて、経済的なソジュで満足しようとする傾向がある」と指摘する。
スーバーのチェーン店「ロッテマート(Lotte Mart)」では、ソジュの売上げが2007年10月から13.9%増加した。
ソジュのメーカーに加え、タバコやインスタントめんの製造会社の株価は、厳しい時世でも比較的安定していると、Yoo氏は言う。
■ホームレスやペットにも景気後退の波
韓国政府が輸出減少の埋め合わせとして、低迷する国内消費の刺激を目指す一方、多くの韓国人は倹約傾向を強めている。インターネットサイト「Career」の調査によると、昼食は外食ではなく弁当で済ます会社員が増加しているという。
最も打撃を受けているのはホームレスだ。無料で食事を配給している団体は、寄付が減少する中で、資金が底を尽きそうだと訴えている。景気がさらに悪化すれば、配給をやめざるを得なくなるという。
ペット、というよりは獣医師も、危機感を覚えている。ペットの治療費を払えない飼い主は、治療後も引き取りに来ず、犬や猫を捨ててしまう場合もあるという。
ソウル(Seoul)で動物病院を営むLee Joo-Ho氏は最近、「人間でさえ医療費の支払いが難しくなっているのだから、病気のペットを捨ててしまっても驚くべきことではない」と地元メディアに話している。(c)AFP/Park Chan-Kyong
韓国の小売店は、経済が弱まる中で家電、衣類、家庭用品などの転換に苦戦しているが、昔から景気悪化の影響を受けない商品がある。
■コンドーム
同国のコンビニ・チェーン店「GS25」によると、全国3300店舗で8月上旬から11月中旬にかけてのコンドームの売上げが、前年比19.3%増だったという。同社の広報担当者はAFPに対し、「一部の専門家は、経済的苦境によるストレスに耐え、不安を払しょくするために、人々は快楽を求めていると指摘しており、これがコンドームの売上げ増加の背景にあると考える」と述べた。
経済が回復するまで、子作りを延期しているとの見方もある。
■口紅
一方、化粧品会社によると、口紅の売上げが好調だという。女性にとって、不景気の際に自分を美しく見せる最も安価な方法であるためだとみられている。
LGハウスホールド&ヘルスケア(LG Household&Health Care)は、10月の口紅の売上げが前年比15%増だったと報告している。「景気の落ち込みが大きくなればなるほど、女性は色鮮やかな商品を求めるが、口紅はその中でも比較的手が出しやすい」と見ている。
アモーレパシフィック(Amore Pacific)は、今年1-9月の口紅の売上げは44%増で、口紅の売上げ増は、メークの流行の変化も反映されているのではないかとの見方を示している。
■焼酎
韓国の焼酎「ソジュ」が、景気が悪いときに最も強みを見せる商品かもしれない。
証券会社「Good Morning Shinhan Securities」のアナリストYoo Jin氏は、「苦しい時期に、韓国人はウイスキーやビールをあきらめて、経済的なソジュで満足しようとする傾向がある」と指摘する。
スーバーのチェーン店「ロッテマート(Lotte Mart)」では、ソジュの売上げが2007年10月から13.9%増加した。
ソジュのメーカーに加え、タバコやインスタントめんの製造会社の株価は、厳しい時世でも比較的安定していると、Yoo氏は言う。
■ホームレスやペットにも景気後退の波
韓国政府が輸出減少の埋め合わせとして、低迷する国内消費の刺激を目指す一方、多くの韓国人は倹約傾向を強めている。インターネットサイト「Career」の調査によると、昼食は外食ではなく弁当で済ます会社員が増加しているという。
最も打撃を受けているのはホームレスだ。無料で食事を配給している団体は、寄付が減少する中で、資金が底を尽きそうだと訴えている。景気がさらに悪化すれば、配給をやめざるを得なくなるという。
ペット、というよりは獣医師も、危機感を覚えている。ペットの治療費を払えない飼い主は、治療後も引き取りに来ず、犬や猫を捨ててしまう場合もあるという。
ソウル(Seoul)で動物病院を営むLee Joo-Ho氏は最近、「人間でさえ医療費の支払いが難しくなっているのだから、病気のペットを捨ててしまっても驚くべきことではない」と地元メディアに話している。(c)AFP/Park Chan-Kyong