【11月20日 AFP】中国は20日、雇用の維持と創出を目的とした一連の政策を発表する一方、世界的な経済危機により中国は深刻な失業者問題に直面していると警告した。

 尹蔚民(Yin Weimin)人事相は記者団に対し、「現在、雇用状況は危機的で(金融危機の)影響は広がり続けている」とし、「あらゆる行政レベルで雇用の安定を最優先するよう呼び掛けている」と述べた。

 尹人事相は、世界経済の低迷の影響は、2009年第1四半期に最大となると警告した。

 尹人事相によると、失業が目立つのは輸出を主体とする製造業の拠点である沿岸部。軽工業や繊維企業が相次いで倒産するなどし、閉鎖された工場前では労働者数千人が未払い給与の支払いを求めている。

 尹人事相は、政府は最大4000万人の従業員を抱える軽工業を中心に、雇用維持のため財政支援を実施すると述べた。

 政府が今月発表した4兆元(約55兆円)規模の3か年景気刺激策でも、雇用創出支援が行われるという。(c)AFP/Robert J. Saiget