【10月24日 AFP】アラン・グリーンスパン(Alan Greenspan)前連邦準備制度理事会(FRB)議長は23日、米下院の監視・政府改革委員会(Committee on Oversight and Government Reform)の公聴会で証言し、米国は「100年に1度の信用の津波」に見舞われており、消費と雇用への影響は避けられないとの認識を示した。

 グリーンスパン氏は、世界恐慌以来の大規模な金融危機に際しての金融監視システムの役割について説明を求められ、今回の危機の大きさを強調。「これまでの市場の損害を考えると、レイオフ(一時解雇)と失業率の大幅な上昇は避けられない」と述べた。

 サブプライム問題が表面化する前年の2006年1月まで、FRB議長を18年務めたグリーンスパン氏については、主要政策金利の大幅引き下げによって米経済を加熱させたと批判する声もある。

 こうした批判について、同氏は「05年時点でわたしは、リスクの過小評価を長く続ければ、深刻な結果をもたらしかねないとの懸念を表明していた」と反論。一方で「今回の金融危機は、想像していたよりもはるかに大きく拡大した」と指摘、危機深刻化の原因の1つとして、リスクの高いサブプライムローンなどの証券化商品に過剰な需要が集まったことを挙げた。(c)AFP