【10月22日 AFP】国際通貨基金(International Monetary FundIMF)は21日、欧州各国政府が世界的な金融危機によって苦境に陥った金融機関に対する救済策を発表したことで、最悪の事態を免れるだろうとの見方を示した。

 IMF欧州局のAlessandro Leipold局長は、ベルギーのブリュッセル(Brussels)で会見し「金融危機によって経済活動は著しく減速するものの、欧州で実施されている包括的な危機管理対策によって、欧州は最悪の結果を回避することができるだろう」と述べた。

 IMFは今月、ユーロ圏15か国の経済成長について、2007年の2.6%成長から、08年には1.3%成長、09年には同0.2%にまで著しく減速するとの見通しを発表していた。同見通しについて、Leipold欧州局長は、「現在でもおおむね有効だ」と述べた。

 一方日本政府は、金融危機で苦しむ銀行に公的資金を投入する準備があると発表。与謝野馨(Kaoru Yosano)経済財政担当相は記者団に対し、中小企業の資金繰りが悪化しないように政府が資本注入すると語った。

 また、フランスのニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領は、欧州連合(EU)各国首脳に対し、国際金融システム改革について来月開かれる国際首脳会談への準備として新たな会議の開催を呼びかけた。(c)AFP