【10月21日 AFP】米連邦準備制度理事会(Federal Reserve BoardFRB)のベン・バーナンキ(Ben Bernanke)議長は20日、米国は長引く景気低迷に直面していると警告した。一方、金融危機の影響により、2009年末までに世界の失業者数が史上最多となる可能性があるとの予測が発表された。

 バーナンキ議長は下院予算委員会での証言を前に、消費が減少しており、信用が低く、住宅市場は不振だと述べた。「ほとんどの主要部門で消費と活動の減速がみられる」「今後数四半期にわたり経済は弱くなるとみられ、長引く低迷の危険性もある。この時点で議会が財政出動を検討することは適切と考える」と述べた。

 一方、スイス・ジュネーブ(Geneva)に本部のある国連(UN)の国際労働機関(International Labour OrganisationILO)のフアン・ソマビア(Juan Somavia)事務局長は同日、金融危機で2009年末までに失業者数が2000万人増加する可能性があると警告した。

 ソマビア事務局長は、ILOの推定によると失業者数は「2009年末には、2007年の1億9000万人から2億1000万人に増加する」可能性があり、「2億1000万人に達するのは史上初だ」と述べた。(c)AFP/Adam Plowright