【10月19日 AFP】バングラデシュの衣料品メーカーの業界団体、BKEMABangladesh Knitwear Manufacturers and Exporters Association)は19日、世界的な金融危機による欧米市場の低迷に対応するため、日本市場の開拓に取り組むと発表した。

 バングラデシュは2007-08会計年度で、前年度比17%増の107億ドル(約1兆1000億円)相当の衣料品を輸出した。その9割は米国とカナダ、そして欧州向けだった。しかし、金融危機の影響で欧米の個人消費が落ち込んでおり、BKEMAによると9月の受注は前年比で約10%減少した。

 衣料品はバングラデシュの経済成長を支える重要品目で総輸出の8割を占め、工業関連の総雇用の4割を生み出している。飛躍的な成長を遂げてきた同国の衣料品輸出だが、2001年の9.11米同時多発テロ後の米国経済の低迷を受け、2001-2会計年度で初のマイナス成長を記録した。

 BKEMAのFazlul Hoque代表は、米国と欧州の主要国は再び長い深刻な景気後退期に向かっており、同時多発テロ後のような厳しい状況になるだろうと語る。

 ホク代表は、日本は約93億ドル(約9400億円)の衣料品を輸入する世界第4位の衣料品輸入国だが、バングラデシュが前年日本に輸出した衣料品は640万ドル(約6億5000万円)に過ぎないと指摘し、なんとしてでも日本市場に参入して今後予想される困難を乗り越えねばならないと語った。BKEMAは既に日本の輸入業者大手10社をバングラデシュに招き、工場を視察させたという。(c)AFP