【10月17日 AFP】「セックスは売れる(sex sells)」という言葉があるが、オーストラリアの業界関係者によると世界的な金融危機の最中でも同国では「世界最古の職業」に衰える気配はないようだ。

 金融不安が拡大するなかでもオーストラリアの売春宿には相変わらず客足は絶えない。性産業関係者らは、不況であろうと喫煙者がタバコを求めるのと同様に、セックス需要も依然として根強いからだとみている。
 
 シドニー(Sydney)で人気の売春宿「Xclusive」の「キャサリン」と名乗る女経営者は、「いまのところ不況の影響はないわね。不景気なときにはタバコ、酒、ギャンブル、セックスの業界が強いのよ。男たちはああいったものをなかなか止められないから」と語る。

 南半球のオーストラリアでは、これから夏のホリデーシーズンを迎えるうえ、今月下旬に同国でラグビーリーグワールドカップ(Rugby League World Cup)が開催されることもあって、キャサリンさんは店は大繁盛するはずと期待している。

 クイーンズランド州(Queensland)のゴールドコースト(Gold Coast)で売春宿「ペンンタゴン・グランド(Pentagon Grand)」を経営するニール・ギルモア(Neil Gilmore)さんも、2001年9月11日の米同時多発テロや、数年前にSARS(重症急性呼吸器症候群)が流行した時でさえ、店の経営に影響はなかったと証言する。

 オーストラリアの性産業の労働組合「スカーレット・アライアンス(Scarlet Alliance)」幹部のジャネール・フォークス(Janelle Fawkes)さんも、性産業は不況の影響をあまり受けないと言明した。(c)AFP/Madeleine Coorey