【10月14日 AFP】2008年のノーベル経済学賞(Nobel Economics Prize)を受賞した、米プリンストン大学(Princeton University)のポール・クルーグマン(Paul Krugman)教授(55)は13日、世界的な金融危機は「非常に恐ろしいもの」だと述べる一方、峠は越しつつあるとの慎重ながらも前向きな見解も示した。

 クルーグマン教授は米ニュージャージー(New Jersey)州プリンストン(Princeton)からの電話会見で、金融危機に警戒感を表わす一方、「数日前と比べると、今はまだ安心していられる」と述べ、欧州各国が打ち出した金融機関の救済策、特にゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相による銀行救済策を歓迎する姿勢を示した。

 また、「壊れているのはエンジン全体ではなく、ある特定の部品だけだ」と述べ、米株式市場は急落したものの、米国経済は依然として健全だとする前向きな見解を示した。

 クルーグマン教授は、親しみやすさとユーモアで知られている。記者団から自身の資金運用方法ついて問われると、「大部分は現金で保有していて、裏庭に隠してあるんだよ」とジョークを飛ばし、会場は笑いに包まれた。(c)AFP