【10月8日 IDO Securities】田中貴金属工業株式会社から7日、価格の急激な下げのため、プラチナ地金の販売量増加に加えて、プラチナコインの販売量が急激に増加しているため、銃敏な在庫が確保できず、「プラチナイーグルコイン1オンスの販売一時中止」が伝えられた。
 通貨の側面も持つ金(GOLD)が、質への投資(safe haven)から買われているの対して、触媒需要減少思惑から工業用需要の比率の高い白金(PT)が大きく売られている。金・白金比差(金価格-白金価格)を見ると、5月には4000円前後白金が割高だったのが、ここにきて、日本のバブル崩壊後の「失われた10年」と重なる97年1月以来の同値も見えている状況。長期スタンスで考える個人(貴金属)投資家から見れば、安いプラチナを買いたい気持ちは分かる。この動きは日本だけでなくアメリカでも同様な状況で、アメリカ合衆国造幣局はプラチナイーグルコイン1オンスの供給を一時中止し、再開時期は不明の模様。
 価格逆転の可能性はあるが、仮に逆転しても長続きはしないと考える。ここからの金と白金の価格差縮小~逆転場面は、分割して「金売り・白金買い」を仕込むチャンスとなるのではないか? 短期の値鞘取りでは、まだまだ売り有利だが、長期スタンス(現物投資)からすると、日経平均株価同様、買い場探しの時間帯と考える。

(投資情報部 菊川弘之)
NPO法人日本テクニカルアナリスト協会検定会員(CFTe)ラジオNIKKEI(加藤ゆり(ミス東大)の経済教室)をはじめ、時事通信等でアナリストの目、テクニカル分析情報を掲載。ブルームバーグTV、日経CNBCなど多数のメディアにも出演中。商品先物関係のアナリストとして著名だが、日経平均先物オプション取引や外国為替取引の分析でも定評がある。

[当情報は情報提供を目的としており、当社取り扱い商品に係わる売買を勧誘するものではありません。内容は正確性、完全性に万全を期してはおりますが、これを保証するものではありません。また、当情報により生じた、いかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。]

(c)アイディーオー証券株式会社
【関連情報】