【10月7日 AFP】（8日 一部更新）世界を席けんしている金融市場の混乱から国内の銀行を守るため、アイスランド中央銀行は7日、ロシア政府に40億ユーロ（約5610億円）の融資要請を行った。これを受け、ロシア政府は融資についての交渉を開始することに合意した。

　アイスランド中央銀行は、ロシアからの融資に期待するとし、交渉は数日以内に開始されるとの見通しを示した。また、ゲイル・ハーデ（Geir Haarde）首相は、一両日中にも政府の代表をモスクワ（Moscow）に派遣し、融資条件について協議すると語った。

　ロシアのアレクセイ・クドリン（Alexei Kudrin）財務相も、アイスランドからの融資要請について「前向きに」とらえていると語った。一方で、同国のドミトリー･パンキン（Dmitry Pankin）副財務相が、ロシア通信（RIA）の取材に対し全面的に否定したとの情報もある。

　アイスランド政府は7日、国内銀行2位のランズバンキ（Landsbanki）を政府の管理下に置いたと発表した。同時にアイスランド国民の預金は完全に保護されると保証した。

　アイスランドは、債務と信用収縮によって経済情勢が悪化しており、同国政府は、国内銀1位のカウプシング（Kaupthing）に5億ユーロ（約700億円）の緊急融資を決定したほか、前週には同3位のグリトニル（Glitnir）を国有化している。(c)AFP