【8月30日 AFP】経営難の伊アリタリア(Alitalia)航空は29日、再建を目指す救済策の第一歩として、裁判所に破産宣告を申請し、会社更生手続きに入ったことを明らかにした。

 イタリア政府は28日、アリタリア救済を視野に、速やかな株式転売や人員整理などを可能にする会社更生新法を可決させていた。

 同法はまた、独占禁止条項を部分的に緩和し、アリタリアとイタリア航空2位エアワン(Air One)との経営統合を可能にした。採算部門は新たな投資家の出資を受け、新会社を設立する。不採算部門と負債は別会社に引き継がれる。

 伊メディアは26日、新会社への投資にイタリアの大企業など16社が名乗りを上げており、その規模は10億ユーロ(約1600億円)に上ると報じた。

 独ルフトハンザ航空(Lufthansa)、および今年4月にアリタリア買収に失敗した仏蘭航空大手エールフランス-KLM(Air France-KLM)は、今回少数株主として投資に参加するという。

 二輪車大手ピアジオ(Piaggio)のロベルト・コラニーノ(Roberto Colaninno)会長が新会社の会長を務める。(c)AFP