【8月12日 IDO Securities】原油安に加え、ユーロ安・ドル高の動きを嫌気して修正入りしているNY金だが、昨晩はネックラインの850ドル水準を割り込み、ストップロスを巻き込んでの急落となっている。850ドル水準では実需の買いも入っている模様だが、季節的にまとまった量にはならず、ファンド筋の売りが勝っている状況だ。
 ネックライン割れで、ダブルトップを完成させたNY金の、ここからの下値ターゲットは、一目均衡表からは、N=820.5ドル、V=711.6ドル、E=683.2ドル、などがカウント可能だ。
 2006年には、同じようにダブルトップを付けたものの、一目均衡表(週足)の雲に下支えられ、保合いに移行した後、上放れた。今回も一目均衡表(週足)の雲で下支えられるか否かに注目したい。
 東京金もS安を含む急反落と、オーバーシュート気味に売り込まれている格好だが、ここ数年は、満月前後に安値の節目を付ける傾向が確認されるため、8月17日(日)の満月前後での突っ込み場面では、売り玉の利食いを優先させ、チャートパターンでの底打ち確認後、買いを考える戦略は、どうだろうか? 夏期休暇中の薄商いで値段が飛びやすくなっているが、中長期のファンダメンタルズに大きな変化はない。

(投資情報部 菊川弘之)
NPO法人日本テクニカルアナリスト協会検定会員(CFTe)ラジオNIKKEI(北浜流一郎・菊川弘之の朝一投資大学)をはじめ、時事通信等でアナリストの目、テクニカル分析情報を掲載。ブルームバーグTV、日経CNBCなど多数のメディアにも出演中。商品先物関係のアナリストとして著名だが、日経平均先物オプション取引や外国為替取引の分析でも定評がある。

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