【7月30日 AFP】福田康夫(Yasuo Fukuda)首相は30日、世界貿易機関(World Trade OrganisationWTO)の新多角的貿易交渉( ドーハ・ラウンド、Doha Round)閣僚会合の決裂について、「極めて残念」と述べた。また町村信孝(Nobutaka Machimura)官房長官は新興・発展途上国に対し「役割の大きさを自覚してほしい」とした。

 福田首相は、1週間以上に及んだWTO閣僚会合や閣僚の努力にもかかわらず合意に至らなかったとして、「極めて残念。WTO交渉妥結は世界経済の健全な発展に資するとの観点から、合意に向け粘り強く取り組む。農業分野については一層の体質強化を進める」との談話を発表した。

 また、町村官房長官は会見で、2001年にカタールの首都ドーハ(Doha)で交渉が開始した新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド、Doha Round)について、交渉の始まった7年前と比べて中国とインドの経済的な影響力が増大しているとした。

 町村官房長官は、中国とインドが「自国の利益を重視するあまり、世界経済全体のことをどこまで考えたのか疑問」と述べ、「世界経済に占める役割の大きさを自覚してほしい」と注文をつけた。(c)AFP