【7月29日 AFP】米政府は28日、2009会計年度の財政赤字が、過去最大の4820億ドル(約51兆8000億円)になるとの見通しを発表した。

 景気の低迷に加え景気刺激対策として導入した緊急減税が影響したかたちだ。行政管理予算局(Office of Management and BudgetOMB)の報告書は「インフレ率の上昇と経済成長期待の低下」が赤字が拡大する原因だとしている。

 一方、2008会計年度の赤字額については当初予測から210億ドル(約2兆2600億円)減の3890億ドル(約41兆8000億円)に下方修正した。

 11月の大統領選挙を経て翌年1月に就任する次期米大統領は、就任当日から財政立て直しという重要課題を引き継ぐこととなる。

 第1四半期の経済成長率はわずか1.0%ながら、ブッシュ政権は、米経済は拡大基調にあると強調。さらに、原油価格の高騰、長引く住宅市場不況やこれに伴う信用不安といった問題を抱えてはいるが、米経済の根本は健全であるとの主張を繰り返している。(c)AFP/Justin Cole