【7月7日 IDO Securities】
 週末は、米独立記念日で米国市場は休場であったが、この休場中に発生した熱帯性低気圧が、今年のハリケーン第1号に発達する可能性が高いと、米気象庁の国立ハリケーンセンター(NHC)が、発表した。バミューダとカリブ海の間の公海上にある熱帯低気圧「バーサ」は米国に向け北上中だ。

 先週のNY原油は、「国際エネルギー機関(IEA)が、今後5年間の世界石油需給予想を強気方向に修正」、「イスラエルが年内にイラン核施設を攻撃する可能性が高まっているとの報道」、「原油在庫が予想以上に減少」「ドル安」などを材料に、史上最高値更新となっている。

 7日から始まる北海道洞爺湖主要国首脳会議(サミット)では、食糧や原油価格高騰も主要テーマの一つとされており、何らかの発表がされる可能性には注意したいが、ハリケーンリスク等を考慮すると、オプションの偏りのある150ドルを目指す流れに変化はないか?130ドル~140ドルの下値支持帯までの修正は、テクニカル分析ではあくまで上昇トレンド下の押し目と見なされる。

 イランとイスラエルの緊張状況が高まっているが、イランは世界4位の原油輸出国であり、ハリケーンリスクと共に注意したい。

 また、トリシェ発言を受けてドルは反発したが、6月の米雇用統計は、雇用者数の減少傾向と失業率の高止まりが鮮明になっており、必ずしも米景気が良くて買われているわけではない。米経済指標の弱さが目立つ中、原油価格が急落するなど、インフレ期待が急激に後退しない限り、米実質金利が大幅に上昇する可能性は低いと考える。(菊川弘之)

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