【5月30日 AFP】世界銀行(World Bank)のロバート・ゼーリック(Robert Zoellick)総裁は29日、世界的な食料危機に対応するため、最貧国に対する2億ドル(約210億円)の信託基金の設立を含めた12億ドル(約1260億円)規模の支援策を実施すると表明した。

 ゼーリック総裁は、横浜で開催中の第4回アフリカ開発会議(Tokyo International Conference on African DevelopmentTICAD)に合わせて行った電話会見で明らかにした。

 新支援策は「食料価格の高騰で、10億人の貧困者が20億人になる可能性もある」中で、必要に迫られている人々に対し迅速な支援を行うことを目的としており、開発途上国の小規模農家向けの作物保険なども支援策に含まれるという。

 世銀はまた、来年の農業・食料分野に対する全面的な支援も倍増し、60億ドル(約6333億円)に引き上げるという。

 ゼーリック総裁は、3日からイタリアのローマ(Rome)で開催される国連食糧農業機関(FAO)の「食料サミット」に向けて、「明確な行動計画の必要性」を強調してきたと述べた。(c)AFP/Veronica Smith