【5月29日 AFP】(5月30日 一部更新、写真追加)韓国政府は29日、米国産牛肉の輸入制限解除に向けた告示を近く行うと発表した。米牛肉の輸入再開をめぐっては、牛海綿状脳症(BSE)への懸念から、ソウル(Seoul)など各地で連日、市民らによる大規模な抗議集会が行われている。

 鄭雲天(Chung Woon-Chun)農林水産食品相は、輸入再開にあたっては、新たな衛生基準を設け国民の健康を最優先とすると述べた。さらに、全輸入米牛肉について徹底検査を行うと言明。また、BSE懸念が拡大したことに対して適切に対処しなかったと謝罪した。

 しかし、野党は輸入再開にあくまでも反対の姿勢を示している。

 同日夜には数千人が抗議活動に参加し、李明博(イ・ミョンバク、Lee Myung-Bak)大統領の辞任を要求。李大統領の就任後、政府に対する初めての大規模な抗議活動となった。

 目撃者によると、参加者はソウル市の広場前でキャンドルライト集会を行った後、市中心部をデモ行進した。警察当局は7000人以上が参加したと発表した。(c)AFP