【5月18日 AFP】中東歴訪中のジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は17日、エジプトの保養地シャルムエルシェイク(Sharm el-Sheikh)で会見に臨み、サウジアラビアによる原油増産が米国のエネルギー問題の根本的解決にならないとの考えを示した。

 ブッシュ大統領は、10日にサウジアラビアが日量30万バレル増産すると決定したことを「喜ばしい」と表明したものの、「これだけでは十分と言い難く、米国のエネルギー問題を解決にはならない」と述べ、米国がすべきことについて「現実的」な見方を持っていることを明らかにした。

 大統領は米国のエネルギー問題について、「米国内での積極的な石油探査、製油施設や原発の規模拡大、代替燃料の促進などにより解決される」との見解を示した。

 大統領はさらに、「興味深いことは、サウジアラビアによる原油増産を声高に叫ぶ一団こそが、これら米国内を中心にわれわれがすべき努力に対し反対を唱えている」と述べ、北極海の石油探査への反対派や民主党などをけん制した。

 会見はアフガニスタンのハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領との首脳会談後に共同で開かれた。(c)AFP