【5月13日 AFP】車社会の米国では、原油価格高騰の影響で、約30年ぶりに車両の走行距離が減少した。

 米連邦道路管理局がこのほど公表した調査によると、今年1月の走行距離は前年同月比1.7%減少した。これは微々たる数字かもしれないが、全米の自動車台数が年平均で2%ずつ増え続けている現状では、今回の減少は大きな意味を持つ。

 米国では、ガソリン1ガロン(3.78リットル)あたりの平均価格が4ドル(約415円)の大台に乗ろうとしている。100キロあたり12リットルを消費するSUV車を満タンにする場合、2月の71ドル(約7370円)から5月は84ドル(約8720円)と大きく値上がりした。

 エネルギー情報局のマイケル・モリス(Michael Morris)氏は、「ガソリン価格が上がると、ドライブを控えたり、別の交通手段を使おうとする心理が働く」と分析する。

 ガソリン消費量も、この2四半期で1991年以来の減少をみた。今年1-3月の消費量は前年同期比0.6%減。サマーシーズンも前年同期比0.4%減が見込まれるという。(c)AFP/Virginie Montet