【4月28日 AFP】東西冷戦の象徴的事件となった「ベルリン封鎖」(1948-49年)の際、西側が西ベルリン向け物資の空輸作戦で使用したことで知られるベルリンのテンペルホーフ(Tempelhof)空港の存続をめぐる住民投票が27日、同市で行われた。同日の開票の結果、同空港は10月に閉鎖されることがほぼ確定的となった。

 空港存続には有権者240万人の25%の賛成が必要とされたが、同市選管によるとこの日の投票での支持票は21.7%にとどまり、「存続派」は必要な票数を獲得できなかった。

 今回の住民投票は、欧州最古の空港のひとつであるテンペルホーフ空港を救おうとする存続派グループが、ベルリン市が10年来計画してきた同空港閉鎖を阻止する最後の試みとして、市に決定を覆すよう圧力をかけようと行ったもので、いずれの結果でも法的拘束力はなかった。

 ベルリン市は市内南東部にある別の空港を拡張、2011年に国際空港として再オープンさせる予定で、これを前にテンペルホーフ空港の閉鎖を予定している。(c)AFP/Deborah Cole