【4月2日 AFP】オーストラリアのカンタス航空(Qantas Airways)は1日、衣服が透けて見えるセキュリティーチェック用新型スキャナーをメルボルン(Melbourne)の空港で試験運用すると発表した。

 この装置はミリ波を利用したもので、カンタス航空の保安責任者のジェフリー・アスキュー(Geoffrey Askew)氏は声明で「近々カンタス航空の検査場数か所に」導入されると述べた。

 今週から国内線ターミナルで始まる試験運用は、利用者の反応を見るためで、カンタス航空は「この装置を任意で試してもらうことでこの新技術について利用者からの反応を得たい」としている。

 乗客はこの装置の中に歩いて入り、指定場所に立ち腕を上げて3秒間待つと「画像は人体の輪郭だけを浮き上がらせ、異物の存在を示す」という。

 アスキュー氏によるとミリ波は人体に害を及ぼさず、また「顔は認識できないし、体の一部にはぼかしが入る。検査が行われる場所から離れた場所にいる操作手のみがこの画像を見ることができる」という。

「これは大きな技術的進歩であり、セキュリティーが向上し空港ターミナルを乗客が効率的に移動できるようになり大きく改善されるだろう」(アスキュー氏)

 オランダ・アムステルダム(Amsterdam)のスキポール(Schiphol)空港は2007年5月に世界で初めて同様の装置を導入している。(c)AFP