【2月20日 AFP】欧州航空機大手エアバス(Airbus)のジョン・リーヒー(John Leahy)最高執行責任者(COO)は20日、シンガポールで開催中のシンガポール・エアショー(Singapore Airshow)で開かれた記者会見で、2008年の同社の受注機数は前年の約半分の700機程度になるとの見通しを示した。

 受注減の背景には世界経済の後退があるが、リーヒー氏によれば「航空機市場は以前よりも安定しており、「山あり谷あり」というよりもむしろ「丘ありくぼ地あり」といった緩やかな推移をしている」という。

 700機のうち超大型旅客機「A380」は30機程度、長距離旅客機「A350」は100機以上を見込んでいる。エアバスが現在抱える3600機の確定受注残の生産を終えるには今後5年程度かかることになるが、リーヒー氏は市場が冷え込めば、受注も減ると予測している。

 一方、エアバスのトム・エンダース最高経営責任者(CEO)は、現在、北米や欧州に遅れをとっているアジア太平洋地域が、今後20年間で順調に成長し、世界最大の市場になるとの見方を示した。

 19日に開幕したシンガポール航空ショーでは、これまでのところ、エアバスの大型契約は発表されていない。一方、競争相手である米航空機大手ボーイング(Boeing)は19日、インドネシアの航空会社、ライオン航空(Lion Air)とガルーダ航空(Garuda Indonesia)から50億ドル(約5400億円)相当の航空機を受注したと発表した。(c)AFP