【1月24日 AFP】23日の各国主要株式市場は、22日に行われた米連邦準備制度理事会(FRB)による0.75%の緊急利下げを受けて、米国市場やアジア市場が急反発するなか、欧州市場が世界経済の減速懸念を背景に再び急落するなど、前日に引き続き乱高下した。

 米国市場も前日に引き続き乱高下を繰り返したが、急反発して取引を終えた。優良株で構成されるダウ工業株30種平均(Dow Jones Industrial Average)は前日比298ドル98セント(2.5%)高の1万2270ドル17セントで引けた。

 欧州市場は、取引開始こそ反発したものの、欧州中央銀行(European Central BankECB)が利下げに慎重な姿勢を示したことから急落した。英ロンドン(London)株式相場のFTSE 100種総合株価指数は、前日比2.28%安で引けた。パリ(Paris)市場のCAC40指数は同4.25安、フランクフルト(Frankfurt)市場のドイツ株式指数(DAX)も同4.88%安
で引けた。

 アジア市場ではFRBの緊急利下げを好感し、軒並み反発した。香港(Hong Kong)市場では前日比10.7%高、インド市場でも同5%以上上昇して取引を終えた。東京(Tokyo)市場でも、日経(Nikkei)平均株価が同2.04%高で引けている。

 南米市場でもFRBの利下げを受け、メキシコ市場が前日比2.71%高で反発したものの、南米最大の株式市場であるブラジルのサンパウロ(Sao Paulo)市場は同3.32%安で取引を終え、前日の反発分を吸収する結果となった。

 米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題によって米経済が景気後退の局面に入り、それに伴って世界経済も減速していくとの懸念が強まり、世界の主要株式市場ではパニック的な売りも加速しているとみられている。これに対するFRBの緊急利下げも効果は限定的だった。(c)AFP