【1月18日 AFP】中国政府は17日、インターネット上の著作権侵害に関する当局の取り締まりが「多大な困難」に直面しているとして、効率化のため国際社会に協力を呼び掛けた。

 政府当局者によると、「警察の追及を逃れるため著作権侵害者らは国外のサーバーを利用しており、取り締まりが非常に困難になっている」。その上で、「著作権侵害の本質は国際犯罪だ。取り締まりの効率化には、国際的な協力関係強化が必要だ」としている。

 海外サーバーを使って運営されているサイトについて専門家は、中国当局がサーバーの登録情報を入手できず運営者を特定できないため、サイトを閉鎖させることが技術的に困難だと指摘する。対処法としては、各国が自国のサーバー情報を提供し、共有することなどが提案されている。

 中国国家版権局(National Copyright Administration)の閻暁宏(Yan Xiaohong)副局長は、2007年8月から実施された集中取締りで、05年、06年の摘発合計数を超える1001件の著作権侵害行為が摘発されたと発表。およそ90万元(約1300万円)の罰金が科されたほか、339の違法サイトが閉鎖され、サーバー123台が没収されたと発表した。

 一方で中国は、ウェブサイトの内容を印刷物と同様に厳しく制限していることが非難の対象となっている。(c)AFP