【1月10日 AFP】国連(UN)は9日、年次報告書「2008年の世界経済状況と見通し(World Economic Situation and Prospects 2008)」を発表し、米景気の減速が世界的な景気後退を誘発して堅調なアジアやアフリカの成長を阻害する可能性があるとの見方を示した。08年の世界全体の経済成長率は3.4%で、07年の3.7%、06年の3.9%を下回ると予測している。

 報告書は、「2008年の主な不安定要素は米経済から生じる」と指摘。日本や欧州の経済はすでに生産能力の限界付近で稼働しているため、米国の不況を補う力はないと述べている。

 また、米経済の連鎖反応で中国、欧州、日本の輸出の伸びが鈍化する一方、こうした国々からの需要減少で発展途上国の輸入も停滞するとしている。(c)AFP