【1月3日 AFP】2日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)で、米国産標準油種(WIT)2月物が一時1バレル100ドルに達した。原油価格の高騰で産油国は恩恵を受けるが、消費国や世界の経済成長には打撃となる。

■負け組

・製造工業を中心に企業の光熱費が増加する。

・消費者は、光熱費の高騰や物価上昇で、モノやサービスの消費が減少する。

・石油を輸入に頼りがちな途上国で、貧困対策に影響が出る。

・燃料価格の高騰で航空会社の収益が減少する。

■勝ち組

・主要産油国、特に中東諸国のオイルマネーが増加する。石油輸出国機構(Organization of Petroleum Exporting CountriesOPEC)は世界の産油量の約40%を供給している。ただし原油はドル建て取引のため、ドル安の影響は避けられない。

・米エクソン・モービル(ExxonMobil)や英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル(Royal Dutch Shell)、英BPなどの大手エネルギー関連企業は、油田開発や産油費用上昇を上回る収益を得る。

・より安価な燃料を求める動きが消費者に広がり、バイオディーゼル、太陽光発電、風力発電など代替エネルギーの生産企業の需要が高まる。(c)AFP