【12月24日 AFP】アジア地域の金融センターを目指す競争が加速するなか、金融庁は21日、国際競争力強化を目指す包括的金融改革計画「金融・資本市場競争力強化プラン」を発表した。包括的な金融改革計画は、1996年に始まった規制撤廃「ビッグバン」以来、約10年ぶり。

 金融庁では、現行の規制を見直す法案を、2008年の通常国会に提出する方針。

 このプランでは、株式、債券や金融デリバティブ(金融派生商品)からコモディティ・デリバティブ(商品デリバティブ)までを幅広く扱う総合取引所の実現に向けて、今後2年以内の法改正を目指すほか、銀行、証券、保険会社間の業務障壁を緩和するなど、金融サービス業の環境整備も盛り込まれている。

 渡辺喜美(Yoshimi Watanabe)行政改革担当相は共同通信(Kyodo News)の取材に対して、市場の競争力を回復させるために、できるだけ速やかに実行に移されるよう期待するとの意向を示した。

 日本の金融市場はシンガポール(Singapore)や上海(Shanghai)といったほかの金融センターとの競争に直面している。投資家からは、日本の規制が世界水準に達していないと警告する声があがっている。(c)AFP