【12月23日 AFP】キューバを公式訪問中のウゴ・チャベス(Hugo Chavez)ベネズエラ大統領は訪問4日目を迎えた最終日の22日、首都ハバナ(Havava)でラウル・カストロ(Raul Castro)第1副議長と会見を行い、キューバ国内に1億7000万ドル(約195億円)規模の発電所を建設することなどを柱とした総合的なエネルギー、鉱業、石油部門の合意文書に調印した。

 ベネズエラはキューバにタンカーを購入し、原油や原油精製物を運搬する資金の借款を行うことも合意。キューバは得た資金でタンカーを購入し、原油や原油精製物を運搬する。

 両国は、キューバ南岸シエンフエゴス(Cienfuegos)の製油所の処理能力を1日6万5000バレルから15万バレルに引き上げ、同製油所とハバナ東方の町マタンサス(Matanzas)を結ぶパイプラインを再稼働させることでも合意した。

 1億7000万ドル規模の発電所はキューバ東部のオルギン(Holguin)に建設され、ハバナへの電力供給能力を引き上げる。

 チャベス大統領は今回の訪問でフィデル・カストロ(Fidel Castro)議長と面会を果たし、シエンフエゴスの製油所の落成式に出席した。さらに、ベネズエラが主導するカリブ・南米地域向けに優先的に石油を供給する取り組みPetrocaribeの第4回サミットに出席した。

 現在キューバはベネズエラから原油を1日あたり9万2000バレル輸入している。代金の一部はキューバ人医師を中心とした3万6000人をベネズエラに派遣することで間接的に支払われている。(c)AFP