【12月14日 AFP】ロシア・中国両政府は20日、中国江蘇(Jiangsu)省に建設された原子力発電所の落成式を行う。ロシア政府高官が13日、明らかにした。ロシア政府は現在、世界中で原発の建設事業に力を入れている。

 ロシアの原子力関連企業「アトムストロイエクスポルト(Atomstroiexport)」のSergei Shmatko社長は記者会見で、ロシア政府は、旧ソ連時代の1986年に起きたチェルノブイリ(Chernobyl)原子力発電所事故以来、同国の原発業界につきまとう汚名を返上しつつあり、欧州およびアジアの国々と原発の建設について話し合いを進めていると明らかにした。

 同社長は、「チェルノブイリの事故以来、ロシア政府は原発の新規建設を行っていなかった。われわれにとって、今年操業を開始した(江蘇省の)田湾(Tianwan)原発は、ロシアが大規模で複合的な原発の建設能力を有することを、世界に示すものだ」と述べた。

 さらに、ロシアはモロッコでの原発建設に入札しており、またバングラデシュ、インドネシア、タイ、ベトナムなど、原発建設を検討しているアジアの国々からの受注も希望している。

 同社長はまた、欧州委員会(European Commission)が今月初め、ブルガリアのベレネ(Belene)での原発建設の入札で、ロシアの落札を承認したことを歓迎した。(c)AFP