【11月6日 AFP】フランス大西洋岸のブレスト(Brest)など複数の港で、漁民らが2日から燃料価格の高騰に抗議するデモを行っており、海上交通がマヒしている。

 デモは、燃料価格が1リットル1.14ユーロに値上がりしたことがきっかけで発生した。ブレストでは約300人の漁民らが港を占拠し、港の貨物に放火するなどした。

 また、北部ディエップ(Dieppe)では、デモにより、イギリス海峡の往復便の運航が数時間停止された。大西洋岸のドゥアルヌネ(Douarnenez)、ロリアン(Lorient)、サーブル・ドロンヌ(Sables d’Olonne)の港では、漁民らが道路を封鎖して燃料補給所を占拠した。

 ブルターニュ(Bretagne)地方Guilvinecの漁業組合の幹部は、「これは威嚇行動であり、われわれの立場を明確にしておく必要がある」と語った。

 ミシェル・バルニエ(Michel Barnier)農業・漁業相は、燃料価格の高騰に苦しむ漁民らに対し総額2700万ユーロ(約45億円)を支援する用意があると発表。7日の直接会談を地元漁民の代表らに申し入れた。

 漁民らは、燃料1リットル0.52ユーロ(約86円)とする減税措置の恩恵を受けているが、1リットルあたり0.30(約50円)ユーロ上がると採算が取れないと主張している。(c)AFP