【10月26日 AFP】米消費者製品安全委員会(Consumer Product Safety CommissionCPSC)は25日、安全基準値を超える鉛を含んだ塗料が使用されているとして、中国製の玩具と装身具、数十万個を対象とした自主回収を発表した。CPSCによる中国製玩具のリコール発表は今年2度目。玩具世界最大手の米マテル(Mattel)が特に大きな影響を受けている。

 発表によると自主回収の対象は、全米各地のディスカウント店ファミリー・ダラー・ストアーズ(Family Dollar stores)で販売されているハロウィーン向けの玩具のバケツ14万2000個、今年1月から全米のパンやアイスクリームの販売店で販売されているアメリカン・フットボールのチームの首振り人形8万個など。

 また、雑貨販売大手ジョアン・ストアーズ(Jo-Ann Stores)は玩具の園芸用品9万7000個を、マテルの子会社フィッシャー・プライス(Fisher-Price)は中国企業に生産委託した玩具のボート3万8000個を回収中だ。

 子ども用の装身具からも基準値を超す鉛が検出され、グリーンブライアー・インターナショナル(Greenbrier International)はイヤリングやネックレス、ブレスレット19万個、WeGlow Internationalが金属製アクセサリーセット11万個の自主回収を行っている。

 CPSCでは、これまでのところけがや事故の報告はないとしつつ、中国で生産された玩具の使用を早急に止めるか、子どもの手の届かないところに保管するよう、消費者に呼びかけている。

 米国は1978年に、玩具の塗装に含鉛塗料を使用することを禁じている。(c)AFP