【10月17日 AFP】航空機大手エアバス(Airbus)社の世界最大の超大型旅客機「A380」の第1号機が16日、エアバス本社のある仏南部トゥールーズ(Toulouse)からシンガポールに向けて飛び立った。

 前日にシンガポール航空(Singapore Airlines)に引き渡された同機には、パイロットや技術者などのシンガポール航空関係者が乗り込んだ。

 同機は10月25日にシンガポール-シドニー便として初就航する。

 A380には、座席をすべてエコノミーにすると800人以上の乗客が搭乗できるが、シンガポール航空はエコノミーを471席に抑え、ビジネスクラスとファーストクラスに多くのスペースを割いた。

 また、ファーストクラスの座席と普通サイズのベッドを設置した、広々とした12のスイートクラスも備えている。スイートクラスには23インチの薄型テレビやフランスのデザイナー、ジバンシー(Givenchy)のシーツなどが備え付けられている。

 関係者によると、シンガポール-シドニー便のスイートクラスは、約8000ユーロ(約130万円)となり、既存のボーイング747(Boeing 747)型機のファーストクラスよりも40%から80%割高になるという。AFPの試算によると、飛行時間1時間につき約1000ユーロ(約16万5000円)になる。

 A380機には、主にアジアや欧州、湾岸地域の航空会社16社が発注を行っており、アラブ首長国連邦のエミレーツ航空(Emirates)が最大顧客だという。(c)AFP