【10月1日 AFP】スイス金融大手2行は1日、米国のサブプライムローン(信用度の低い個人向け融資)の影響により、第3四半期決算に損失を計上することを明らかにした。

 UBSは、第3四半期の税引き前損益が6-8億スイスフラン(約600-800億円)の損失になるとの見通しと、米国のサブプライムローン関連の債券の保有により「大規模な損失」が発生する可能性を示した。

 一方で、マルセル・ローナー(Marcel Rohner)UBS最高経営責任者(CEO)は、通年では利益を回復するとの見通しを示した。

 また、クレディ・スイス(Credit SuisseCS)は、投資銀行部門および資産運用部門が市場の混乱の悪影響を受けたものの、第3四半期決算では黒字になるとの見通しを示した。

 米国のサブプライムローンの破たんに続いて発生したクレジットクランチ(信用収縮)で世界中の金融システムが危機に陥り、9月中旬には英住宅金融機関ノーザン・ロック(Northern Rock)が英中央銀行のイングランド銀行(Bank of England)から緊急資金融資を受け、28日にはドイツのIKB産業銀行がサブプライム問題で多額の損失を発表した。(c)AFP