【6月24日 AFP】燃料価格の引き上げをめぐってゼネストを行っていた2つの労働組合が23日、ナイジェリア政府との合意に至ったため、4日目に突入していたストを解除した。関係筋が明らかにした。

 同関係筋によると、2つの労働組合は、今後1年間ガソリンの店頭販売価格を値上げしないことを確約したウマル・ヤラドゥア(Umaru Yar’Adua)大統領からの書面を受け取り、政府の交渉人との協議に入った。

 協議の結果、政府は消費税を5%から10%に倍増する計画を取りやめ、オルゼグン・オバサンジョ(Olusegun Obasanjo)前大統領が進めていた製油所2か所の売却計画を見直すことに合意したという。同製油所は、オバサンジョ前大統領の知り合いが運営する合弁会社に売却される予定だった。政府はさらに、1月1日までさかのぼり公務員の給料を15%増額することにも合意したという。

 一方、ガソリン価格は依然1リットル当たり70ナイラ(約68円)で、5月28日にオバサンジョ前大統領が提案した価格を下回っているものの、以前の65ナイラ(約63円)からは上昇したままだ。

 このゼネストで、アフリカ最大の石油産出国ナイジェリアの経済は、ほぼ機能停止状態となり、学校、政府機関、銀行やガソリンスタンドが閉鎖に追い込まれていた。(c)AFP