【東京 27日 AFP】米シティグループ(Citigroup)による日興コーディアルグループのTOB(株式公開買い付け)が成立したと双方が27日、発表した。

■シティ保有比率は61%に

 TOBに応じない日興主要株主もいたが26日までの応募分と、当初シティが保有していた4.93%を合わせ、シティによる日興株の保有比率は61.08%に達し、シティが日興の議決権を握った。

 シティは3月、当初設定したTOB価格が日興株主の反発を受けたことから、1株あたりの買い取り価格を1700円まで引き上げ、買収総額は134億ドル(約1兆6000億円)になった。

■一連の不祥事により買収

 日興は2006年12月に、2004年度と2005年度の会計を不正処理したことを認めており、今年1月には、外部の専門家からなる特別調査委員会が、当時の経営陣の一部が「積極的に関与」して2004年度の評価益を水増し計上したと報告した。これを受け、金融庁は日興にたいし史上最高の5億円の課徴金納付を命じていた。

 写真は東京の日興コーディアル証券本社(2007年3月12日撮影)。(c)AFP/Toru YAMANAKA