【東京 24日 AFP】キヤノンは24日、第1四半期の決算を21.2%の増益と発表し、高級デジタルカメラやプリンターの業績が好調なことから、2007年の年間収益見通しも上方修正した。キヤノンは日本経済の回復を象徴する企業の1つと見られている。

 キヤノンは、発展途上国やロシアなど新興経済国における経済成長が持続し、需要が拡大したことなどが増収要因と見る。

 田中稔三取締役副社長(政策・経済調査本部長)は「デジタルカメラやレーザープリンターの販売が大幅に伸びていることが増収に貢献し、円安が販売利益で36億1000万円、営業利益で23億1000万円の追加収益をもたらした」と語った。

 第1四半期の総利益は1312億5000万円で、前年同期の1082億7000万円から大幅増となり、売上高は1兆400億円で同12.5%増だった。営業利益は前年同期比で21.9%増となる2074億円、税引き前利益は22.6%増の2078億円だった。

 田中副社長は「デジタルカメラの購入は世界中でブームとなっており、特に発展途上国、東欧、ロシアなどでは今後しばらく続く」と見込んでいる。

 写真は、都内のキヤノン本社で新型デジタルカメラを発表する内田恒二代表取締役社長(2月22日撮影)。(c)AFP/TOSHIFUMI KITAMURA