【北京/中国 19日 AFP】中国政府発表によると、中国の2007年第1四半期の経済成長率は、政府の今年1年の年間目標である8%増を大幅に上回り、前年同期比11.1%増だった。前期比(2006年9-12月)では10.4%増と、急激な加速を見せた。

 消費者物価指数(CPI)は、前年同期比2.7%増、3月のみのCPIでは前年比3.3%増だった。急成長が続く中、政府は2007年の物価上昇率を3%以内に抑制することを目標とし、CPIは金融政策を決定する際の主要な指標として、中央銀行が監視している。

 また同時期、経済活動の主要指標である工業生産高は、第1四半期で前年比18.3%増となった。国内総生産(GDP)世界第4位の中国経済の活況を表し、輸出の好調に加え、近年の工場に対する巨額の新たな投資や新しい設備導入により、著しい伸びを見せた。

国家統計局の上級幹部は19日、このまま急激な経済成長が続いた場合、中国は経済の過熱に直面しかねないと警告を発した。

 同局のLi Xiaochao報道担当官は「一定期間、この急成長が続いた場合、(経済の)急成長から加熱へと推移する恐れがある」と北京での記者会見で発言した。

 写真は19日、北京中心部でラッシュ時に通勤する人々。(c)AFP/TEH ENG KOON