【東京 11日 AFP】ペンタックスは10日、HOYAとの合併を断念し、浦野文男社長(63)に代わって新社長に綿貫宜司取締役上級執行役員(54)が就任すると発表した。

 ペンタックスの声明によると、社内状況と株主の意向を踏まえて現在の合併計画を断念するが、HOYAとの業務提携の可能性は引き続き模索するという。

 浦野社長は合併計画を推進したが、経営陣の一部が反対に回ったとされる。

 綿貫新社長は記者会見で、臨時取締役会が浦野社長の解任を決定したと発表。理由は「社内の混乱を招き、経営スタイルが閉鎖的だったため」としている。

 一方で綿貫新社長は、HOYAとの業務提携には大筋で反対しない考えを表明。「合併自体に反対というわけでなく、現在の合併計画については撤回せざるを得ない状況にあるということ。基本合意に基づいた業務統合に関しては広い視点から引き続き検討したい」と語っている。

 写真は、東京証券取引所の記者会見で合併計画を発表するペンタックスの浦野社長(右)とHOYAの鈴木洋代表執行役最高経営責任者(左)。(2006年12月21日撮影)(c)AFP/Yoshikazu TSUNO