【ロンドン/英国 4日 AFP】4日、貴金属コンサルタント会社GFMSによれば、2007年の金の平均価格が高値で推移している。

 2006年5月12日、ロンドン金市場で金は26年ぶりの高値となる1オンス725.75ドル(8万6095.72円)をつけたが、2007年に入り、金相場は1オンス650ドル(7万7109.5円)前後で推移してきた。

 金はインフレや政治的緊張に強い資産と見られている。地政学上の不透明感が高まっており、投資家の関心が金に向かっていることが、金の高騰主な要因だと思われる。

 GFMSが公開した2007年の調査報告書「Gold Survey」に基づき、同社のPhilip Klapwijk氏はこう述べている。

「今年秋には、1980年に記録した史上最高の年間平均値614.50ドル(7万2910.42円)を超える可能性が非常に高い。金価格が2006年の高値である725ドルを超えて推移しても、全く驚かない。史上最高値である850ドル(10万0835.50円)にどこまで近づくかは予測できないが、上昇傾向は2008年も続くだろう

また、2006年に投資として売買された金は、2005年より13パーセント少ない743トンだったが、売買高は約18パーセント増の140億ドル(約1兆6000億円)となった。

 写真はロンドンの金倉庫で撮影された金塊。(1999年9月28日撮影)(c)AFP/ADRIAN DENNIS