【東京 18日 AFP】春闘での企業側による回答が始まった。多くの企業が業績回復を迎えるなか、賃金の上昇は全般に鈍いものとなっている。

 景気の好転により消費者物価は回復基調を続ける一方、伸びの鈍い賃金水準に多くの労働者が失望している。

 今後数年にわたり給与水準の高い「団塊の世代」が退職を迎え、給料水準の低い若い世代に交代していくことも、専門家らは賃金の上昇を抑える大きな要因と見る。

 多くの専門職で労働力の不足が見られるものの、企業側は過激な競争を勝ち抜くためのコスト削減を理由に、労組の要求に応じる姿勢は見せていない。

 収益の記録を塗り替えると期待されるトヨタは、月額1500円の賃上げ要求に対し月額1000円を回答している。

 写真はメーデーの集会でこぶしを挙げ、スローガンを叫ぶ参加者ら(2006年5月1日撮影)。(c)AFP/Toru YAMANAKA