【9月1日 AFP】中国南西部の雲南(Yunnan)省と四川(Sichuan)省の境界付近で先月31日に発生したマグニチュード(M)5.9の地震による死者数が同日夜、3人に訂正された。一方、地滑りに巻き込まれたと伝えられている観光客の安否は依然として分かっていない。

 地震は人気の観光地である雲南省迪慶(Deqin)チベット族自治州香格里拉(Shangri-La、シャングリラ)県の近くで発生。当初、5人が死亡したと報じられていた。しかし、雲南省の地震防災当局のホームページによると、複数の自治体からの報告で犠牲者が重複していたとして、同省衛生庁が訂正した。

 雲南省の地震防災当局のホームページによると、負傷者はおよそ40人に上っており、うち6人が重傷だという。行方不明者や閉じ込められている人などの数については明らかにされていない。

 この地震で地滑りが相次いで道路が寸断され、観光客を乗せたバスが立ち往生したほか、通信が遮断され山間地で多数の住宅が倒壊する被害が出た。

 国営新華社(Xinhua)通信は31日、落石が直撃した観光バスの運転手が死亡、乗っていた観光客3人が負傷したと伝えた。地震とその後の余震で発生した地滑りにより、その他にも観光バス3台が身動きが取れない状態になったという。新華社は負傷した観光客の国籍は報じていない。

 また、新華社によれば倒壊した家屋は約600軒に上っており、5万5000軒以上が損傷を受けた。地元の住民9000人以上が避難している。

 米地質調査所(US Geological SurveyUSGS)によると、地震の発生時刻は先月31日午前8時4分(日本時間同日9時4分)。震源地は雲南省迪慶州チベット族自治州の奔子欄(Benzilan)で、震源の深さは約10キロ。(c)AFP