【6月3日 AFP】中国北東部、吉林(Jilin)省徳恵(Dehui)の家禽(かきん)処理工場で3日午前6時ごろ、火災が発生し、地元当局者によるとこれまでに少なくとも119人が死亡した。過去12年間で中国で起きた最悪の火災事故となった。

 国営の新華社(Xinhua)通信によると、火災発生時、宝源(Baoyuan)家禽処理工場では300人以上の作業員が働いていた。救助隊員は現在も生存者の捜索を続けているが、何人が閉じ込められているか分かっていないという。

 吉林省当局は、中国のマイクロブログサービス新浪微博(Sina Weibo)に「午後3時20分現在、112人が死亡した」と投稿していた。

 中国のポータルサイト百度(Baidu.com)のリストによると、過去12年で最悪の火災事故となったという。2000年12月25日に起きた河南(Henan)省洛陽(Luoyang)のショッピングセンターでの火災事故では、309人が死亡した。

 新華社によると、火災発生時、工場の門は閉じられていたが、約100人の作業員が避難したとされる。ただ施設は「内部構造が複雑」で出口が狭く、救助作業は難航しているという。

 出火原因は分かっていないが、中国中央テレビ(China Central TelevisionCCTV)は爆発音が聞こえたという目撃者の話を伝え、液体アンモニアの流出が原因ではないかと推測している。

 CCTVによるとすでに火災は制御下にあり、完全鎮火に向けて消火活動が続いているという。

 新華社によると、工場運営企業は2009年に操業を開始し、従業員1200人、年間6万7000トンの鶏肉製品を製造していた。(c)AFP/Carol Huang