【2月14日 AFP】ウクライナ東部ドネツク(Donetsk)の空港で13日、サッカー観戦に向かう人々を乗せた飛行機が緊急着陸に失敗し、同国の非常事態省によると乗員乗客44人のうち5人が死亡、12人が負傷した。

 非常事態省によると、事故を起こしたのは同国の航空会社ユジヌイエ・アビアリニ(Yuzhne Avialinii)が運航するアントノフ(Antonov)24型機で、同国南部のリゾート地、オデッサ(Odessa)の空港を離陸し、ドネツクに向かっていた。だがドネツクの空港に着陸する際に横転したという。

 生存者の1人はAFPの取材に対し、乗客はサッカー欧州チャンピオンズリーグ2012-13(UEFA Champions League 2012-13)のシャフタール・ドネツク(Shakhtar Donetsk)対ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)戦の観戦のためにドネツクに向かっていたと語った。

 13日夜に行われた試合では、事故の犠牲者を追悼して開始前に1分間の黙とうがささげられた。

 地元の治安当局筋によると、横転した事故機は滑走路の約700メートル先で止まった。地元メディアは、事故機が着陸後に滑走路を外れたのか滑走路を飛び越えて着陸したかのかは定かではないと報じている。事故当時、空港は濃い霧に覆われていたという。

 アントノフ24型機は旧ソ連時代の50人乗り双発プロペラ機で、1959~79年の間に1000機以上生産された。旧ソビエト連邦諸国では現在も地域航空便で広く使われている。(c)AFP