【2月11日 AFP】(一部更新、写真追加)世界最大の宗教行事「クンブメーラ(Kumbh Mela)」が行われているインド北部のアラハバード(Allahabad)の駅で10日夜、帰路につく大勢の人たちが将棋倒しになり、地元当局者の話によると少なくとも36人が死亡した。多くは女性で、8歳の少女も含まれているという。

 インドPTI通信(Press Trust of India)は11日朝、鉄道省高官の話として10日にアラハバード駅で10人が死亡し、さらに12人が病院に運ばれる途中で死亡したと報じた。PTI通信によるとこのほかに20人以上が負傷してアラハバード市内の2か所の病院で治療を受けているが、そのうち15人は重体だという。

 複数の地元当局者はアラハバード駅の歩道橋の手すりに大勢の人が寄り掛かったため手すりが崩れたことが将棋倒しの原因だと述べているが、PTI通信によれば、パワン・クマール・バンサル(Pawan Kumar Bansal)鉄道相はこれを否定し、プラットフォームに人があふれたことが原因の可能性があると語ったという。

 犠牲者の親族らは、群衆に向かって警棒を使用してパニックを引き起こしたとして警察を批判している。また救急隊が現場に到着するまで数時間かかったという証言もある。

 地元当局によるとこの日アラハバードのガンジス(Ganges)川では3000万人を超える人が沐浴(もくよく)した。大勢の巡礼者で数キロメートルにわたって混み合い、動員された7000人の警察官と3万人のボランティアが手早く沐浴を済ませて次の人に場所を譲るように促した。

 インドの宗教的祭典は警備や群衆整理が不十分なことが多く、2008年10月に同国北部のジョドプール(Jodhpur)の寺院の近くで発生した将棋倒しで約220人が死亡するなど、同様の事故が多数起きている。(c)AFP/Sagarika Dubey